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2018年4月

今年は3月後半に急激に初夏を迎えたよう陽気になり、桜の開花が記録上ではとても早く開花、入学シーズンにはほとんど、葉桜になってしまいました。例年より1週間以上早かったと思われます。4月に入りいつもの気温に戻ったのかなとも感じていますが、3月・4月は定植時期なのでその影響がとても気になります。安すぎると生産者のやる気が出ないし、高すぎると消費者の購買意欲が下がってしまいますから。
 新しい年度が始まりました。いろいろな商品が実質値上げされているようです。当社も全体額として4月より少額ではありますが昇給をしております。インフレにしようと政府がしようとしているので値上されることは仕方がないことです。思うにインフレにしようとする意味を考えると次世代に借金の負担を軽くするという意味もあると思います。失われた20年で日本の経済は成長しておりません。安くしないと物が売れない時代が長く続き、コストダウンということを日本社会全体が行ってきた結果、どうしても経済が小さく小さくなってしまったのでしょう。アベノミクスによりここ数年は2%という目標値には届いていませんがプラスの成長に向かっているということです。賛否はありますが私はいいことなのだろうと思います。問題は格差社会になっているということでしょう。働かない若者がいるということはありますが、年収が300万に見たいない就業人口が約1割いるのも事実のようです。1億2千万人の日本人口のうち景気の回復感を体感しているのは何割ぐらいなんだろうと、8割の方々は景気が良くなったという感覚はないのではと思っています。もう一つの側面として、何があるかわからないからお金を使わない。そんな心理が働いてしまい、お金が回っていないのも失われた20年がもたらしたものなのでしょう。と、ここでぼやいても何も当社は変わりません。我々が商いをしている商圏からすると我々の努力だけで十分に右肩上がりに会社を成長させ、石橋青果で働く人々が物心両面で幸福になれると思います。当社が今年度目指している売上は社会全体から見て大きな数字ではないということです。簡単ではありませんが、皆で力を合わせればその数字は必ず達成できると信じています。
 毎年度、12月ぐらいから次年度の方針をいかにするか、その方針を達成するための組織をどうしたらいいのか、そして、各部門で具体的にどんなことをしてゆくのかを3月までに決めています。ここ数年、ある程度の利益を残せるようになったのはこうした部門長の働きとその部門長の役割を理解して現場を守ってくれている方々の成果だと思います。心より感謝です。これからの3年間で作り上げたい事業があります。高齢化社会を迎えている日本です。その環境の中、当社で65歳定年以降も生き生きと働ける事業部を作るということです。その一つに生産者との取り組みもしていきたいなと考えています。消費者のニーズをいち早くとらえることができるという立場にいるのが仲卸という立場であり、荷受けを通しまた直接その情報を生産者へ伝えることができると思います。高年青果物の知識と消費動向の経験を生かしてゆけば独自の販売ルートや独自の商品開発ができてゆくと思うのです。生産者と消費者がWIN・WINの関係になる架け橋を作るのが我々の仕事だということです。この仕事に関してはまだまだ構想段階でありますのでこれから色々な検討をしてゆかなければなりませんが、現在、働く人がいきいきと働く石橋青果が、定年以降も生き生きと働ける事業部を作ることに何かワクワクとします。