お客さまが、消費者が、
何を望んでいるのかを常に考え
提案し行動することで、
100年勝ち残る企業を目指します。

石橋青果株式会社
代表取締役
鈴木 貴裕

石橋青果は名古屋市中央卸売市場で商売をしている仲卸業者です。業界自体が法律で守られてきたからこそ、私たちは今まで生き残ってきました。しかし、社会環境が大きく変化する中で、旧態依然のビジネスを続けていたのでは、明るい未来はありません。石橋青果が今も毎年売上を着実に伸ばしている理由は、現状に満足するのではなく常に変化をし続けてきたから。販売の方法、販売チャンネル、商品の形態など、時代に合わせたビジネス戦略を模索し、チャレンジしてきた結果なのです。

現代のマーケットの特徴は、「消費者が商売の評価をしている」ということ。商品の価値、価格、安心安全という基準を消費者が決定しているということです。例えば、人気の三ツ星レストランがあるとします。素材にこだわり、一流のシェフが料理するその味は、消費者が「高いお金を払っても行く価値がある」と評価しています。あるいは、露店の八百屋さんがあったとします。そこには、朝採れの野菜や果物がずらりと並んでいて、少し形は不格好でも安くておいしそうです。消費者は「新鮮な野菜をたくさん食べたいから」とここで買うことを選択します。

創業以来、市場事業部として卸売の仕事で技を磨いてきた私たちですが、「より消費者に近いところでビジネスをしたい」と考え、2004年に新たに外食事業部を立ち上げました。外食産業や食品加工業のお客さまに、野菜や果物を小分けしてお届けする事業部です。一人ひとりのお客さまの、さまざまなこだわりある要望に柔軟に対応。市場事業部で調達できないときは、独自の生産者ネットワークを駆使して、その期待に応えています。つまり、外食事業部の仕事は、お客さまのお店や会社の「ブランドづくりを支える」仕事。お客さまが消費者からその価値を評価していただけるよう、陰で支えているのです。

思い通りの商品を必要なときに必要な量だけ届ける「外食事業部×物流部」の仕事はお客さまから高く評価されて、2015年には静岡営業所を開設。三重県、岐阜県、愛知県はもとより、静岡県のお客さまにも外食事業部のサービスを提供しています。今後は山梨県や長野県にもエリアを拡大していく予定です。さらに、将来的には今の4倍の面積のセンターをつくり、青果だけでなく調味料やお客さまがつくった製品(例:麺など)も物流に乗せていきます。

私たちの挑戦はとどまるところを知りません。その根幹になるのが企業理念の「幸福(しあわせ)を届けます」という考え方。良い商品を鮮度ある状態でタイムリーに、そして価値ある価格でお届けすることはもちろんのこと、お客さまが、消費者が何を望んでいるのかを常に考え、提案し行動していきます。また、私たち自身が幸福でなければ、人に幸福を届けることはできません。当社には、働く人を公平に評価する仕組みがあります。人事制度を持つ会社は1000分の400社。しかし、人事制度を成長支援として機能させ、評価の内容をフィードバックする会社は1000分の3社しかありません。当社はその1社です。社員が成長し、幸福を感じられる会社でありたい。目指すは100年勝ち残る企業。その大きな目標に向かい、これからも石橋青果は走り続けます。