仕入れ先とも販売先とも
良い人間関係をつくっておくことで
はじめて販売人の仕事が成り立つ。

市場事業部

「長嶋 匠」の物語

2015年入社

朝4時の名古屋市中央卸売市場。あたりはまだ真っ暗だ。広い敷地内には季節を感じさせる野菜や果物が入った箱が山のように積まれ、それを買い求める大勢の人々がせわし気に行き交っている。長嶋は大根の販売を担当。毎日変わる相場を読んで利益を出す、まさに駆け引きが命の世界だ。

野菜は天候や自然災害による影響を受けやすい。台風が千葉県に大きな被害を与えた。種まきができないと収穫量が減る。今は北海道の大根が入ってきているし、来月は東北の大根が入ってくるが、その次に期待していた千葉の大根は収穫量が減るから単価が高くなるだろう。そう予想して先手を打つ。また、あるとき毎日500ケースずつ入ってくる日が続いたことがあった。営業努力によって一日200ケースの販売は確保しているが、それでも300ケース余ってしまう。

そんなときは、お客さまのスーパーに予め情報を伝え「大根が安く手に入りますので特売をしてください」「チラシに入れてください」とお願いしてたくさん買ってもらう。そんなことなら200ケースだけ買えばいいと思うかもしれないが、仕入れ先の無理をきいておくことで今度は商品が足りないときに融通してくれるのだ。持ちつ持たれつ。仕入れ先とも販売先とも、良い人間関係をつくっておくことで、はじめて販売人の仕事が成り立つ。

会社の経営者になることが夢だった長嶋は、いままさに経営者と同じような仕事をしている。野菜の世界は奥が深い。もっともっと勉強して、大きい利益を取れる販売人になる。そんな想いを胸に今日も野菜と真剣に向き合っている。

スピードと正確さが求められる
多忙を極める現場だから
皆で協力しながら仕事を進める。

外食事業部

「上條 綺莉」の物語

2019年入社

外食事業部の朝は、市場事業部と同様に早い。上條の出社は午前4時。まずは市場から仕入れた野菜や果物をピッキングしてビニール袋に入れ、飲食店やホテルなどのお客さまごとに分けられたコンテナに入れていく。方面によって配送の時間が決まっていて、それが何便もあるから、常に時間との闘いだ。誰が今、どのお客さまの作業をしているかモニターに表示される。「ここは作業が遅れているな」と思ったらサポートに入る。皆で協力しながら仕事を片付けていくのだ。

スピードが要求されるだけでなく、正確に仕分けることも大切。もし間違ってしまったら、お客さまのその日の営業に差し支えるからだ。しかも、お客さまによって要望が違っていて、サイズ指定があったり等級指定があったりするので、検品には神経を使う。運ぶときに野菜をいためないよう、重いものを下にするなど積み方にも注意が必要だ。

そんな多忙を極める現場では、だんだんモノが散らかってくる。それを整理したり、袋詰めの途中になっている野菜を冷蔵庫にしまったり。翌日の準備も上條の仕事。また、配送は当社の物流部が担当しているが、物流部が休みの日は小学校の給食用の食材を自分で配送することもある。単純作業の繰り返しではないので、仕事はおもしろいし、毎日があっという間に終わってしまう。

入社間もないころは、仕事に慣れていないため、一杯いっぱいになってしまうこともあったが、「大丈夫?」という周りの人たちの声に支えられた。今は自分で考えて動けるようになったが、さらにクオリティをあげて、会社にもっと貢献したいと思う。