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平成26年1月

冷たい!
朝の空気が寒いと言うより冷たいと感じます。

この寒さの影響なのか?
夏の猛暑の影響なのか?
キャベツ相場が相当に高く集荷にとても苦労をしています。

景気が上向きと報道されています。
また、消費税増税前の駆け込み需要が相当あると聞きます。
しかし、食品の業界では好調の実感が全くありません。

4月から大丈夫かな?

 先日、名古屋東労働基準監督署の講演会へ参加してきました。
基本的には労働する側に残業代を支払いなさい。
健康診断をしなさい。就業規則を開示しなさい。
と言う内容の中、安全衛生課長 濱田勉氏の話は
とてもユーモアがあり、大変勉強になりました。

テーマ「労働災害未然防止の考え方」 
とても人間の本質的な内容でした。

マニュアルを作成は重要な事である。
しかし、作業者はマニュアルを見ながら
作業するのではないので今のマニュアルは
本質的には経営幹部の為にある。

マニュアルは、日々チェックリストの記入を強制する。
しかし、そのチェックリストを記入する時間を作っていないため
チェックリストの記入は曖昧になる。
長続きしないような仕組みの中
マニュアルだけで作業者を動かそうとしているためである。
そして、マニュアルのほとんどがミスや事故があってから
そのマニュアルが作成されている事が多い為に、
マニュアルの本来あるべき姿とかけ離れている。

この事は濱田氏が実際に調査に入りそこで体験から感じているのでしょう。

最初にマニュアル作成で重要な事は、
ミス・事故が起こる原因を探る事にある。
原因追究をしてゆく過程で、「このミスは不注意で・・・」という。
では、不注意とは何か?
人間の意識段階は、無意識・リラックス・緊張・パニックと4段階に分けられる。
「不注意」は無意識からリラックス状態の意識段階で起こる。
しかし、注意喚起をして人を緊張状態に置こうとしても20分しか持たない。
また、人間の能力として注意をしていられるのも同時に5か所まである。
夫婦喧嘩等をして車を運転すると注意散漫になるのは
5か所のうち一か所の注意意識がその喧嘩の事で埋まってしまっている為である。

また、言葉でその注意を伝えようとしても大変に難しい。
「伝える」と「伝わる」は、全く異なるものであり、
伝えたつもりでも伝わっていない事がほとんどである事を知る必要がある。

雨降りに地下鉄に傘を忘れてくる。
「次は日比野、傘などお忘れ物の無い様に降りて下さい」と、
車掌にアナウンスをされても傘を忘れる。
日比野駅に着いた瞬間にアナウンスにて
「かさ」
と大きな喚起があれば傘を忘れる人はほとんどなくなる。

人間の意識とはこういう物であり
リラックスした状態でも守られるマニュアル作成は、
仕事の順番が全く無理することなく行われる様にしなければいけない。

また、安全と安心を日本人は同義語の様に使うが、
安全は科学性であり安心は心情の部分である。
全く異質であり安心であるから安全であると言うことは全くない。

安全の定義は「受け入れ不可能なリスクがない」と言う事で
逆に言うと「受け入れ可能なリスクがある」という事なのである。
飛行機は事故が一番少なく安全な乗り物と
一度墜落したら生存率は低いと言う事を受け入れている事を知る。

安全とは全く事故が起こらないとは違う事を人は受け入れて、
その上で何が起こりえるかを考える事が重要であり
その対策がマニュアルになると教えてもらいました。

この事が労働災害の未然防止につながると。
 
最後に伝えるべきものは何か?と・・・・・ 

文化は人が作り上げた結果であると

ありがとうございます。