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平成23年10月

お陰様でこのつぶやきも8年間、毎月書き続けることができました。
石橋青果を支えていただいた皆様のお陰ですありがとうございます。
10月秋をこんなに感じる年は何年ぶりなのでしょう。
過ごしやすい天候ではありますが、
市場は9月の台風12号と15号の影響で入荷が少なく、
白菜を筆頭に異常なほどの高値を付けました。

毎日の買い物に行く皆様は、大変びっくりされた事と存じます。
担当者は商品を集めるのに本当に苦労しております。お疲れ様です。

9月で今期も半期を終えました。
皆のお陰で何とか計画通りに推移しております。
但し10月は大変危険な香りがしますが、
ここを乗り切れたら計画通りに賞与も出せると思います。
ご家庭の皆さん楽しみにして下さい。
そして、どうぞご主人様に発破をかけてやって下さい。

・・・・出せなくなったらどうしよう・・・・!

8月は平山さんと10月は熊崎さんと東京築地市場へ
視察に行きました。
この市場を訪ねて、最初にまず感じたのはとても狭い。
狭いがため商品が高く積まれている。
我々の市場は、まだまだ広い。
築地の市場と比べれば我々の市場は恵まれているなと感じました。
また、促成野菜(刺身のツマになるような野菜)は、
我々の想像をはるかに超えるものがありました。

名古屋の市場には、ないものがごろごろところがっているという印象です。
これが築地市場の特性だなと身を持って体験しました。

また、八百屋さんには、年配の方もいますが、
若い人も多くとても元気であるのがもう一つの印象的でした。

仲卸と共に八百屋さんがせりに参加しています。
セリにかかった商品を生産者別にひと山づつ、
皆がセリ落としてゆくのです。

それも、商品をしっかりと吟味してプロとしての意識を
持ってセリ落としている様子が我々の市場と全く違うなと。

同時に改めてセリの良さを痛感しています。

東京の人口は八百屋さんが生きる場を残している。
その人口の多さに八百屋さん自身が洗練され
、生きる残る為に必死になっている姿を感じて帰ってきました。

無い物ねだりをしても仕方がないのですが、
築地市場の様な豊富な品揃えが石橋青果に欲しい。

刺身にツマがなくても、魚の美味しさは全く変わらないはずです。
しかし、お皿に魚の切り身だけが並んだとしたらとても寂しいですよね。
大根の千切りがあり、大葉・紅立て・穂じそがお皿を飾って
お刺身と言う一品になります。

我々の市場は、売上の上がる商品だけを販売してゆく、
キャベツ、大根、葱、ほうれん草などなど・・・
そんな傾向になりつつあると感じます。

刺身を彩るツマ達はほとんど箸をつけられず
お皿に残っていることが多く、無駄!という意見もあるのでしょう。
(本来、各々のツマに意味はありますが・・・)

売上が上がらない野菜たちは自然に売り場から姿を消し、
名古屋の市場流通から無くなっていったのでしょう。

季節感と言うかワクワク感と言うのか品揃えから来る
こころの潤いと言うものを提供してゆきたいものです。

また、そこに活気というのか、必死さと言うのか、
築地のセリに感じるようにプロ同士だからこそ
成立する商いが今本当に必要なのだと感じています。

それも洗練されたスタイルで!
今一度、勝ち残る為の石橋青果スタイルの商売を確立することが必要だなと。