CLOSE

平成28年8月

兎に角、暑い!酷暑が続く7月末からこのひと月・・・。
しかし、台風が来なかったため作物の出来高はそれ相当に良い様子で
お盆には野菜の高騰は一部商品にはあったものの比較的安定した価格であったと思います。
先月台風がまだ一つと記していましたが、なんと知らぬ間に11号まででき、
一部台風は北海道そして関東東北へ上陸とのこと、秋作に影響がないことを祈るばかりです。
今年度は収益性に苦しむ月が多いので野菜の高騰は避けたいなと願うばかりです。

今年の8月はスポーツ・マンスでした。
高校野球にリオデジャネーロオリンピックがあり、
観戦好きの方にとっては寝不足の毎日になったことだと思います。

今回のオリンピックでは日本の活躍は世界の方々を驚かせたと思います。
水泳、柔道、体操、バトミントン、レスリング、
その他の競技でもメダルラッシュとなり、
過去最高のメダル数を獲得しました。
まぁ、オリンピックはアスリート達の祭典なので
私は、見守る側としてメダルの取れなかった選手を含め
これからも暖かく応援したいと思います。

4年後の東京オリンピックに向けてこれから選手達は意気揚々、
この4年は世界を見て、選手たちは幅広くいろいろな要素を取り入れ
稽古に励むことは間違いの無いことだと思われます。

 なぜ、ここまで日本の選手が活躍できたのだろう?
一部の報道からしか私は知るすべがないので報道を鵜呑みにして考えると、
体の大きな外国選手に立ち向かうために
日本選手は今まで以上にバーベルなどを
使ったフィジカルトレーニングを重視したとのこと。

大きな相手に今まではスピードで対抗するのだという傾向だったと思う。
力には力をという考え方は日本人の体格も大きくなったからという理由もあると思う。
しかし、一つのキーワードとしては視点の変化だと思う。
指導者、選手たちは日本で勝つことを考えるのではなく
世界で勝つことを本気で考えたからだと思う。
いわゆるオリンピックに出場するからオリンピックの舞台で勝ち上がる、
メダルを取るということが目的になったからだと思うのです。
だからこそ地道でつらいフィジカルトレーニングに耐えられるのだと思うし、
食生活をはじめ生活の多くをトレーニングに費やしたのだと思う。

 また、柔道がJUDOになったように考え方の変化も大きいと思う。
柔道は加納治五郎先生が創始者として日本で生まれた競技であることは
皆も承知の所だと思う。
でも、日本国内で行われる柔道大会と
世界中の大会で行われているJUDOとは似ているけど本質的に違うと思う。

柔道は、柔よく剛を制すという「道」の教えがあり
相手の力を利用しながら正々堂々と戦うことが必要であり
その美学みたいなものが「道」を作っている。

しかし、JUDOは相手をきれいに投げるという美学はなく、
ポイントをいかに積み重ねるかを争うスポーツに代わっている。
しかし、柔道は日本生まれのスポーツであり柔の道を伝えることが
大切であるという建前の元、メダルからどんどんと遠のいていたのだと思う。

しかし、井上康生監督は考え方を変え
他の格闘技からもいろいろな技を体験し取り入れたという。
“王道、定石はこういった方法だ“というのから脱するために考え方を変え、
練習方法を変えてゆくことだということだろう。

 視点を変えること、考え方を変えることこれらは
言葉にするととても簡単ではあるが実際に行動に移そうと思うと
大変に苦痛を伴う。
我々仲卸は無くなる業種であると言われて久しい。
変えることを拒み多くの仲間が市場から去っていった。
時代はいつも変化してゆく、確かに不易なこともあるが、
時代の変化に合わせるということは自分の視点、考え方を変えるということである。
それには多くの苦痛を伴うのだろう。フィジカルトレーニングのように!

 今一度我々の視点、考え方が凝り固まっていないかを検証する必要がある。