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2019年11月

10月の台風被害が癒えないこの頃です。10月末まで半袖姿で街を闊歩してる方々を見かけましたが11月に入り気が付くと街路樹が色づきお鍋の美味しい気温となっております。最近、秋が短くなったという声があちらこちらで聞かれます。農産物に対して台風の影響はやはり出てきました。関東の産地を中心に白菜キャベツなどが値上がり傾向、高かったキュウリは少し下げましたがトマトは依然高いままです。ホウレン草などが年末に足らなくなるという情報もあり年末年始の入荷量に不安要素があります。
 大澤取締役より朝礼メールで森信三先生の言葉が毎日アップされています。日本の現代教育の祖と言われている方で、学生・教師に向けた沢山の書物を記されています。私も2冊森信三先生の本を買い現在読んでいます。今月は読書ということでここに記してゆきたいと思います。読書とは先人の知恵をいただくということです。学校で習うことは知識です。知識は知っているだけでは何も役に立ちません。学校の成績が良いから社会で通用する大人になるかと言えばそうでないのが知識だけでは成り立たないということの証だと思います。しかし、知識はとても大切であるということは間違いの無いことですが、その知識を使いこなすためにも知恵が必要なのです。この知恵をいただけるのが近くには親であり先生であり先輩であります。もっと深く知りたいと思うと本を読むといいと思います。森先生は知識を蓄え知恵を自らが扱えるようになると先を見通すことが出来るようになると言い、これを生きた判断をすることだと語られています。我々は人生の中で大半を仕事に時間を使います。その中で沢山の判断を瞬時に行っています。その判断が大きな間違いをしないために生きた判断をすることは大切です。知恵=原理原則を身に着けるということなのかもしれません。もう一つ、この長い人生の中で天分を生かす生き方をすべきだということを示してくれています。天分とは、一番は好きなことが職業になればいいと言われていますが、歌が好きで歌手になり一生成功し続けるのは本当に一握りの方であり、好きなことが職業になることはとても難しいと言われます。多くの人が好きなことを職にすることが出来ません。好きなことが職にできなかった時に大切なことはその時に就いた仕事を向き合い取り組むことであり一心不乱に打ち込むことで実はその仕事が天命となるというのです。私自身、先代よりこの仲卸業という道に導かれ働き始めた時に嫌ではないのですが本気になれない自分が居ました。しかし、佐藤さんに負けたくない等の理由から一所懸命に働くと、結果として取引先から認められ注文をいただくことが出来るようになり、また、卸会社からもこの商品を何とかして販売してくれと頼まれるようになりました。一所懸命にやった結果、商売をする楽しさを本当に知った瞬間であります。森先生は若い時に職を転々として、これは天分ではないと考えるよりも真剣にその仕事に向き合ことが大切であると言われています。
 最近、私が読んだ本の中で北尾吉孝氏の「何のために働くのか」を是非読んでいただきたいです。特に20代30代の若い方がこの本に触れ、仕事が生活の糧のためにあるのではないということに早く気が付いて欲しいなと思います。また、以前にも紹介したことがある稲森和夫さんの「生き方」という本も読んでいただきたいです。
是非、この秋の夜長に読書をされることを勧めます。そして、仕事と共に読書によってても人として成長を皆がして欲しいと思い今回読書について記しました。