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2021年1月

3年ぶりに今年は寒い冬を迎えています。市場では大根、キャベツは少し値を上げていますが白菜は安値が続いています。例年と比べて全般に安定した価格で推移しています。今シーズンの秋冬野菜の安値を振返り私が気になることが、愛知は野菜の生産地でもあるのにかかわらず野菜の消費が47都道府県でも低いのが現状です。我々市場関係者に責任があると感じています。三河湾という潤沢な漁場もあり、尾州豚・牛もあり、愛知県は食材の宝庫であるという前提の下、所得も高い為に肉魚の消費が高く、野菜という食材が副食材に甘んじ沢山の量が食卓に上らなのではと考えています。野菜の消費を促すことが今後の市場の役割でもあり、こうした活動が我々の地位向上につながるのだと考えています。

正月が明けてからコロナの感染者が急増をしています。緊急事態宣言が再度発出され当社のお客さんにも大きな影響があるようです。とてもやるせない気持ちになります。環境には勝てないと言われますが、逆に環境を克服するという言葉もあります。当社としては後者として活動をしてゆきたいものです。その様な環境の中で我々は、医療スタッフ、金融機関と同様にエッセンシャルワーカであるということを自覚し、先ずは我々が行っている経済活動は世の中になくてはならい仕事であることに誇りを持って仕事をして欲しいと思います。過去には「やっちゃば」と言われた我々の職場でしたが、今はそんな投機的な仕事をしている仲卸は皆無です。外食などを含む小売店のバイヤーが市場に訪れることが皆無になった昨今の取引で我々仲卸の目利きという技術はこれからさらに重宝されるとは間違いの無いことだと思います。更に、この緊急事態の中でも安全な商品を安心して必要な数量を安定して供給していくということをある意味で当たり前の様にしている我々の仕事は大変に意味と価値がある仕事であると思うのです。

その自覚をすることと共に、我々の仕事の仕方を変えてゆくことが必要だと思います。生産者が出荷した商品を確認し、値付けをして販売をすると言う従来の仕事から、レベルアップをしてゆく必要があると言うことです。例えば消費者が買いたいというような商品やサービスを創り出すという仕事が仲卸の仕事になるということです。仲卸会社は消費者の代表であり卸会社は生産者の代表です。仲卸からの提案で生産をしてもらう、小売の現場からの需要を見出して生産現場に伝えてゆくことです。まだまだ、沢山レベルアップの方法はあると思います。物売りをする品売をするのではなくお客さんに飽きさせない商いをすることが我々市場関係者の仕事としなければならないと感じています。こうした考えで仕事を進めてゆくことが我々の更なるやりがいの源泉となり、未来には我々の地位向上となってゆくのだと思うのです。

今年のテーマを「凡事超徹底」としています。当たり前の事に対して情熱を持ってやり続ける。お互いの挨拶から日常の生活態度(整理整頓清掃、報連相確認)の徹底です。コロナ禍のこんな時代だからこそ下を向くのではなく当たり前の事を当たり前にできる人間になる。こうした事を積み重ね、自らのアンテナを高く上げ、その問題点を解決してゆくことが先に述べた仕事のレベルアップにつながると考えています。今年も不透明な年ではありますが、皆で力を合わせていい年にしてゆきましょう